1. 今日の相談
「生成AIを仕事で使えば、メールや資料作りが少し楽になりそうです。でも、勝手に使うのは不安です。上司や担当者へ、何を整理して相談すればよいでしょうか」
職場への導入相談は、AIの便利さを説明するプレゼンではありません。何を助けてほしいか、何を入力しないか、どこまで小さく試すかを話し合う入口です。
今日は、導入を決定する資料ではなく、職場で判断するための相談メモを作ります。
2. 大丈夫です
ほー先輩:最初から職場全部に広げんでええんやで。一つの仕事を、架空の材料で試せるかから相談しよな。
生成AIを使うかどうかは、一人で決めなくて大丈夫です。契約、情報管理、費用、確認責任は、立場の違う人が一緒に見る必要があります。
「要確認」や「見送り」も含めたメモなら、賛成を迫らずに相談できます。
3. 今日使うAI・道具
相談メモの整理にはChatGPTを使えます。ただし、職場で承認されていない段階では、実際の顧客情報、社内資料、契約情報、アカウント、業務データを入力しません。
架空の業務例と、公開されているサービス情報だけで下書きを作ります。特定サービスの安全性や法令適合をAIに判定させません。
まず自分で確認したい場合は、職場でAIを使う前の10項目チェックも使えます。
4. 実際にやってみる
1. 目的を一業務に絞る
「AIを導入したい」ではなく、「公開済みの商品説明からSNS下書きを作る」「架空のメールで文章練習をする」のように書きます。
2. 入力する情報・入力しない情報を分ける
公開情報、架空情報、一般的な作業手順など、試行に使う材料を決めます。個人情報、要配慮情報、会社の秘密、認証情報、未公開資料は入力しない候補として先に書きます。
3. 試行の範囲を決める
期間、人数、利用サービス、確認者、費用上限、記録方法、終了条件を書きます。利用開始を確定せず、すべて職場での判断候補とします。
4. 人が確認する所を書く
AIの出力を誰が元資料と照合するか、外部公開・顧客送信・正式記録に使う前に誰が承認するかを決めます。
5. AIに一枚へ整えてもらう
次のメモを、職場で生成AIの試行を相談するための一枚に整理してください。 「目的」「対象業務」「使う材料」「入力しない情報」「試行期間・人数・費用」「人による確認」「終了・見直し条件」「要確認」に分けてください。 導入を勧める宣伝文にはせず、サービスの安全性、効果、費用、法令適合を断定しないでください。 メモにない運用ルールや承認者を推測して付け足さず、未決定は「要確認」としてください。
【相談材料】 (架空・公開情報だけで書く)
5. 完成例
以下は架空の職場の相談メモです。導入決定書ではありません。
【目的】
公開済みのお知らせ文を、SNS用に短くする練習
【対象業務】
外部公開前の下書き作り
【使う材料】
架空のお知らせ文、公開済みの文章
【入力しない情報】
顧客名、連絡先、未公開情報、パスワード、契約内容
【試行案】
期間:2週間
人数:担当者2名
費用上限:要確認
利用サービス:要確認
【人による確認】
公開前に元の文章と照合し、担当者が承認する
【終了・見直し条件】
入力してよい情報を判断できない場合は中止して相談する
【要確認】
職場の承認者、サービス契約、保存・削除、AI学習、人手確認
便利さだけでなく、止める条件も一緒に書いています。
6. 使うときの注意
このメモだけで導入を決定しません。職場の契約、規程、情報セキュリティ、業界ルール、各サービスの最新規約を確認します。
無料プランや個人アカウントで試せることと、仕事の情報を入力してよいことは別です。承認前は架空の材料で練習し、見送りも選択肢に残します。
職場全体の利用ルールを話し合う材料が必要な場合は、やさしい職場AIルールづくりキットで、入力情報の分類や確認表を使えます。
7. 今日できたこと
- 生成AI導入の目的を、一業務・一作業に絞れた。
- 入力しない情報と、人が確認する所を先に書けた。
- 導入を押しつけず、試行・見直し・見送りを含めて相談できた。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:大きな導入計画より、まず安心して試せる小さな条件や。使う人みんなで決められる一枚にしよな。
やさしいAI仕事術