1. 今日の相談
「外注先から納品物が届きました。ぱっと見はよさそうですが、何を確認してから完了にすればよいか分かりません。修正を頼むときも、細かく言いすぎないか心配です」
成果物が届くと、早く返事をしなければと思います。けれど、見た印象だけで完了にすると、後から形式の違い、必要な項目の不足、利用条件の認識違いに気づくことがあります。
納品確認は、相手を採点するためではありません。最初に依頼した内容と、届いたものを同じ順番で照らす作業です。依頼に含まれていた不足と、新しく思いついた希望を分ければ、修正連絡も落ち着いて書けます。
2. 大丈夫です
ほー先輩:専門家みたいな講評はいらんで。最初に頼んだことが、届いたものに入ってるかを確かめるだけでええ。
大丈夫です。デザインや文章の専門用語を使えなくても、「依頼した項目があるか」「指定した形式か」「開けるか」「利用条件を確認したか」は見られます。
まず、依頼文、見積書、契約、チャットの確定事項など、今回の正本を一つにします。AIの一般論や記憶ではなく、双方が合意した内容を確認の基準にします。
3. 今日使うAI・道具
使うのはChatGPTと、依頼時の確定メモです。ChatGPTには架空の依頼条件を渡し、確認項目の順番を整えてもらいます。
実際の成果物、未公開情報、顧客名、外注先名、契約金額、ログイン情報はAIへ渡しません。「成果物A」「形式B」のように置き換え、確認の型だけ作ります。
4. 実際にやってみる
1. 最初の依頼を五つに分ける
目的、納品物、含める内容、形式、期限に分けます。著作権、二次利用、納品後の修正回数などを合意している場合は、利用条件として別に置きます。
2. 届いたものを自分の環境で開く
ファイルが開くか、リンクの権限が正しいか、指定した形式かを確認します。表示崩れや欠損がある場合は、端末、アプリ、操作手順を記録します。
3. 不足と追加希望を分ける
依頼に含まれていたのに不足している項目は「確認したい点」です。納品物を見て新しく思いついた変更は「追加の相談」です。無料修正かどうかをAIに判断させず、合意した条件を確認します。
4. AIに確認表を整えてもらう
次の架空の依頼条件から、外注の納品物を受け取ったときの確認表を作ってください。
「依頼した内容」「届いた状態」「確認結果」「相手へ確認すること」「追加で相談したいこと」を分けてください。
契約違反、合格、不合格、支払い可否、無料修正の範囲を推測しないでください。不明な点は「要確認」と残してください。
【架空の依頼条件】 目的:店内案内に使う資料 納品物:PDFと編集用ファイル 必須内容:案内文、営業時間、問い合わせ先 形式:A4縦、PDF 期限:7月16日
5. 修正連絡は事実から書く
「イメージと違います」だけでなく、「依頼メモではA4縦、届いたPDFはA4横でした」のように、正本と現状を並べます。好みや追加希望は、相手のミスと決めつけず相談として書きます。
6. 完了は人が判断する
確認表が埋まっても、検収、支払い、公開の判断をAIだけで行いません。担当者と承認者が実物を確認し、職場の手順に沿って完了にします。
5. 完成例
以下は架空の確認メモです。
【依頼した内容】
店内案内資料。A4縦のPDFと編集用ファイル。
案内文、営業時間、問い合わせ先を含める。
【届いた状態】
PDFと編集用ファイルを受領。どちらも開けた。
PDFはA4横で作成されている。
【確認結果】
案内文:あり
営業時間:あり
問い合わせ先:要確認(掲載位置が依頼メモにない)
形式:要確認(依頼はA4縦、納品はA4横)
【相手へ確認すること】
A4縦への変更が、最初の依頼範囲に含まれるか確認したい。
【追加で相談したいこと】
問い合わせ先を下部へ移す案は、追加希望として費用と納期を相談したい。
この例では、A4の違いを事実として示し、問い合わせ先の位置は依頼時に決めていなかったため、勝手に不足と判定していません。
6. 使うときの注意
契約書や成果物には、顧客情報、未公開企画、金額、著作物が含まれることがあります。承認されていないAIへ貼らず、架空の条件で確認表の型だけ作ります。
納品物の品質、権利、法令適合、セキュリティは、必要に応じて担当者や専門窓口が確認します。AIは見落としなく並べる補助には使えても、最終的な合格や支払いを決める人にはしません。
依頼前の整理には、外注サービスで頼む内容を一枚にする方法が使えます。納品する側の連絡文を作る場合は、納品完了メールの作り方へ進めます。
7. 今日できたこと
- 最初の依頼を確認の正本にできた。
- 納品物を目的、内容、形式、期限で照らせた。
- 不足と追加希望を分けられた。
- 合否や支払いをAIに決めさせず、人が確認できた。
納品確認が具体的になると、外注先への連絡も責める文章になりにくくなります。相手と自分の両方が同じ依頼内容を見られることが、次のやり取りを早くします。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:依頼どおりかの確認と、もっと良くしたい相談は別もんやで。分けて伝えたら、お互い話しやすいな。
やさしいAI仕事術