1. 今日の相談
「ChatGPTを使ってみたいんですけど、そもそも入力する文章が書けません。頭の中では『こういうことで困ってる』って言えるんです。でも、スマホの画面に向かうと手が止まってしまって。文字を打つのが遅いし、何から書いたらいいか分からなくなります」
AIを使い始める前に、ここで止まる人は多いです。AIが苦手というより、AIに渡す最初の一文を打つのがしんどい。パソコンのキーボードが苦手な人もいますし、スマホで長文を打つのがつらい人もいます。
今日やるのは、特定の書類を完成させることではありません。まず、スマホの音声入力で話した内容を文字にして、AIに話す前の相談メモを作ります。
2. 大丈夫です
ほー先輩:大丈夫やで。AIに相談する文章は、最初からきれいに書かんでええ。話し言葉で出して、それをあとで整えたらええんや。打てへん日は、話したらええ。
そうなんです。AIに渡す文章は、最初から完成していなくて大丈夫です。むしろ、最初は話し言葉のほうが自然です。
「えっと」「つまり」「何が困ってるかというと」みたいな言葉が混じっても構いません。スマホの音声入力で文字にしてから、ChatGPTに「相談しやすい形に整えて」と頼めば、AIへの入口が作れます。
大事なのは、録音データをどこかにアップロードする話ではない、ということです。今日は、スマホのキーボードについているマイクで、自分の声を文字にするだけ。自分の話し言葉を、AIに渡せるメモへ変えるやり方です。
3. 今日使うAI・道具
今日使うのは2つです。
- スマホの音声入力 … キーボードのマイクボタンを押して、話した内容を文字にします。スマホのメモアプリでも、ChatGPTの入力欄でも構いません。
- ChatGPT(無料で始められます) … 話し言葉のメモを、AIに相談しやすい形に整えてもらいます。
個人名や会社名は、話すときから「Aさん」「B社」に置き換えると安心です。あとで直すより、最初から伏せて話すほうが楽です。
4. 実際にやってみる
そのまま真似できる手順です。いきましょか。
ステップ1:スマホに向かって、短く話す
スマホのメモアプリ、またはChatGPTの入力欄を開きます。キーボードのマイクボタンを押して、30秒くらい話します。
長く話そうとしなくて大丈夫です。まずは、この3つだけで十分です。
- 何に困っているか
- どうなったら助かるか
- 誰に出すものか、何に使うものか
名前や場所は、最初から「Aさん」「B社」「〇〇園」のようにぼかして話します。
ステップ2:ChatGPTに、相談メモへ整えてもらう
音声入力でできた文字を、そのまま貼り付けて、次のように頼みます。
次の話し言葉のメモを、AIに相談しやすい形に整えてください。 ①困っていること ②やりたいこと ③AIにお願いしたいこと に分けてください。 聞き取れないところや、意味があいまいなところは、決めつけずに質問してください。 個人名や固有名詞は、Aさん・B社のように伏せたままにしてください。
(ここに、音声入力でできた文字を貼る)
コツは「相談しやすい形に整えて」と頼むことです。いきなり完成文を作らせるのではなく、まず自分の相談内容を見える形にします。
ステップ3:聞き間違いを直してから、AIに相談する
音声入力は、ときどき聞き間違えます。特に確認したいのは、このあたりです。
- 人の名前
- 数字
- 日付
- 場所
- 専門用語
ここだけ直したら、その相談メモを使って、あらためてChatGPTにお願いします。
ほー先輩:音声入力は、完璧な文章を作る道具やなくて、最初の一歩を軽くする道具やで。聞き間違いは直したらええ。まず声に出せたら、それで十分前に進んでる。
5. 完成例
実際にやってみると、こんな感じです。(架空の内容です)
ビフォー(音声入力したまま)
えっと来週の保護者向けの文章なんですけど
Aさんのことじゃなくて全体向けで
持ち物が変わったことをやわらかく伝えたいです
でも急に変わった感じになって申し訳ない感じもあって
短くわかりやすくしたいです
ChatGPTに整えてもらった相談メモ
【困っていること】
来週の保護者向けの文章で、持ち物の変更を伝えたい。
急な変更に見えるため、きつい印象にならないか不安。
【やりたいこと】
全体向けに、短くて分かりやすい文章にしたい。
申し訳なさも少し伝えつつ、重くなりすぎない言い方にしたい。
【AIにお願いしたいこと】
保護者向けのお知らせ文を、やわらかい言い方で作ってほしい。
【確認したいこと】
・変更する持ち物の名前
・いつから変更するか
・理由をどこまで書くか
これなら、次にAIへお願いしやすくなります。最初からきれいな文章を打つ必要はありません。話した内容が、AIに相談するためのメモになれば十分です。
6. 使ってみた感想
いちばん助かったのは、「打たなくても始められる」と分かったことです。AIを使う前に、文字入力で疲れていた人にとって、これはかなり大きいです。
良かったのは、話し言葉のままでも材料になること。「えっと」「なんか」「どう言えばいいか分からない」が混じっていても、AIが相談メモに並べ直してくれます。自分でも、何に困っていたのか見えやすくなります。
一方で、音声入力の聞き間違いは必ずあります。名前や数字、日付はそのまま信じません。話すのは自分、整えるのはAI、事実を確認するのは自分。この分担を守ると、スマホだけでもAIに相談しやすくなります。
7. 今日できたこと
今日できたことを、言葉にしておきますね。
- スマホの音声入力で、AIに相談する前のメモを作れた。
- 話し言葉を「困っていること・やりたいこと・お願いしたいこと」に分けられた。
- 名前や数字は、自分で確認することを忘れずにできた。
文字入力が得意でなくても、AIは使えます。打つのがしんどい日は、話して始めれば大丈夫です。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:AIを使う入口は、キーボードだけやない。声でもええし、短いメモでもええ。ちゃんとした文章にしてから相談しようとせんで大丈夫や。まず出す。そこから一緒に整えたらええんやで。
やさしいAI仕事術