1. 今日の相談
「新年度の行事計画を作ることになったんですが、去年の開催日、案内を配った日、準備を始めた日、購入記録が別々のファイルに残っています。担当だった先輩は異動してしまって、どれを見ればいいのか分かりません。結局また白紙から考えています。毎年これの繰り返しで…」
年間行事計画の難しさは、行事を「並べる」ことではありません。昨年は実際にいつ動いたのか——開催日や案内配布日、準備開始日、購入記録が別々に残っていると、今年の会議で使える材料にするだけでもひと苦労です。
今日は、職場で承認された去年の記録を材料に、昨年の実績と「要確認」を分けた年間計画のたたき台を作ります。白紙から予定を考えるのではなく、残っている事実から始める行事計画の立て方です。
2. 大丈夫です
ほー先輩:大丈夫やで。職場で承認された去年の記録があるなら、それが材料になる。AIに手伝ってもらうのは、記録に書かれた日付を表へ移して、ない所を「要確認」にするとこ。ほんで先に言うとくで——今年の開催日・お休みの日・誰が担当するかは、AIには決めさせません。それは職場の会議で決めることや。
線引きを最初に。
- AIに渡すのは、職場で利用を認められた昨年度の記録にある行事名・開催日・案内配布日・準備開始日・購入記録などの実績だけ。実在の子ども・保護者・職員・施設が分かる名前、連絡先、場所、珍しい出来事は入れません。事故記録や個別支援記録も入力しません
- AIは、記録にある日付を表へ転記するだけです。記録にない日付や準備時期を推測させず、「要確認」と残します
- 新年度の開催目標日・休業日との調整・人員体制・担当は空欄にし、職場の会議で記入します
- たたき台の役目は、会議を「白紙から考える場」ではなく「決める場」にすることです
3. 今日使うAI・道具
今日使うのは1つだけです。
- ChatGPT(無料で始められます) … 承認済みの昨年度記録にある日付を、実績と「要確認」が分かる年間計画の表に整えてもらいます。
職場で使ってよいか(承認された環境か)の確認も、いつもどおり。
4. 実際にやってみる
ステップ1:承認済みの昨年度記録から、実際の日付だけ書き出す
【架空の記録例】
・七夕会:開催 7月7日/案内配布 6月12日/準備開始 6月19日/購入記録 6月23日
・夏祭り:開催 8月20日/案内配布 7月10日/準備開始 記録なし/購入記録 8月2日
・クリスマス会:開催 12月18日/案内配布 11月15日/準備開始 11月1日/購入記録 記録なし
材料にするのは、職場で承認された年間予定、配布記録、準備記録、購入記録などに実際に残っている内容だけです。記憶で補わず、記録がない欄は「記録なし」のままにします。子ども・保護者・職員・施設を特定できる情報、事故記録、個別支援記録は書きません。
ステップ2:ChatGPTに、昨年の実績表への転記を頼む
年間行事計画のたたき台を作ります。行事のリストを渡します。 ①行事ごとに「昨年度の開催日」「昨年度の案内配布日」「昨年度の準備開始日」「昨年度の購入記録日」を表にしてください。 ②渡した記録に書かれている日付だけを、そのまま転記してください。記録にない日付や準備項目は推測せず、「要確認」と書いてください。 ③「新年度の開催目標日」「休業日との調整」「人員体制」「担当」の欄を作り、中身はすべて「職場会議で記入」としてください。 ④一般的な開催時期や準備時期を付け足さず、渡した記録にない事実は作らないでください。
【去年の行事リスト】(ここに貼る)
ステップ3:たたき台を、職場の会議で確定する
- 表に入った昨年度の日付を元の記録と照合します。「要確認」は、承認済みの記録で確かめられた場合だけ追記します
- 新年度の開催目標日・休業日との調整・人員体制・担当の割り当ては、職場の会議で決めます
- 会議で決まった内容こそが計画です。たたき台に上書きして、決定版には「決定日と決めた場」をひとこと書いておくと、来年のあなたが助かります
- 行事が終わるたびに反省を書き足していけば、来年はもっと精度の高いたたき台になります
5. 完成例
架空の昨年度記録を使った例で見てみましょう。クリスマス会の行だけ抜き出すと、こんな形です。
アフター(ChatGPTが作ったたたき台・抜粋)
■ クリスマス会
【昨年度の記録から転記】
・開催日:12月18日
・案内配布日:11月15日
・準備開始日:11月1日
・購入記録日:要確認(記録なし)
【新年度の欄】
・開催目標日:職場会議で記入
・休業日との調整:職場会議で記入
・人員体制:職場会議で記入
・担当:職場会議で記入
昨年度に実際に残っていた日付と、記録がなく「要確認」の箇所が分かれました。AIは今年の日程を作っていません。会議ではこの実績を材料に、職場の予定と体制を確認しながら新年度の欄を決めます。
6. 使う前に確認したいこと
この使い方の値打ちは、行事の計画が毎年ゼロからではなく昨年の実績から始められることです。記録を表にする→会議で新年度を決める→終わったら実績を残す。この回転が、職場の記憶になります。
線引きをもう一度。実在の子ども・保護者・職員・施設の特定情報、事故記録、個別支援記録は入れない。記録にない時期をAIに作らせない。新年度の日付・休業日・人員体制・担当は、職場の会議で確定する。AIの役目は、承認済みの記録にある事実を表へ移し、ない所を「要確認」にするところまでです。
この計画と対になるのが、行事ごとの役割分担表と、終わったあとの引き継ぎメモ。行事の中身のアイデア出しにはレクネタの出し方が使えます。年間計画→当日の分担→来年への引き継ぎ、で行事の一年がつながります。
7. 今日できたこと
- 年間行事計画を「白紙から」ではなく「去年の記録から」作る形に変えられた。
- 承認済みの昨年度記録から、実績と「要確認」を分けたたたき台ができた。
- 新年度の日付と体制は職場の会議で決める——AIは記録の転記まで、の線が引けた。
来年の今ごろは、反省の書き足されたこの表が、そのまま次のたたき台になります。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:「毎年同じ苦労」はな、誰かがサボってたからやのうて、記録する仕組みがなかっただけや。今年のあなたが実績表を残したら、来年の誰かは白紙から始めんで済む。職場の記憶は、こうやって一枚ずつ増えていくもんやで。
やさしいAI仕事術