1. 今日の相談
「新しいサービスを始めることになりました。でも、誰が申し込みを受け付けて、誰が対応して、どこで終わりにするのかが決まっていません。途中で止まってしまいそうで不安です」
新しい業務を始める前に、受付から完了までの流れを順番に書き出します。そのうえで、段階ごとに次のことを決めます。
- 主担当:その段階の進み具合に責任を持つ人(一人に決める)。実際に作業する人・確かめる人・不在のときの代わりの人は、別に書く
- 使う記録:何に書いて残すか
- 次へ渡す合図:何がそろったら、次の段階の人へ渡すか
流れを書き出すと、誰も持っていない仕事や、止まりやすい所が見つかります。
2. 大丈夫です
ほー先輩:最初から完璧な流れを作らなくて大丈夫です。今わかっている順番で書き出し、試しに回して直しましょう。
業務は、段階と段階のあいだ、引き継ぎの場面で止まることがあります。「渡したつもり」「受け取ったつもり」が起きないように、渡す合図を決めておくことが大切です。
3. 今日使うAI・道具
- 表計算ソフト、または紙と付箋
- 新しい業務の内容が分かる資料(サービスの説明、申込書の見本など)
- ChatGPTなどの生成AI(段階の抜けを見つける相談をするときだけ)
生成AIには、お客様の情報や社内の事情を入力しません。「〇〇のサービスの、受付から完了までの一般的な段階の例を挙げてください」のように相談し、出た案は自分の職場に合うかを確かめます。
4. 実際にやってみる
1. 受付から完了までを、順番に書き出す
最初の申し込みから、最後に終わりとするまでを、順番に書きます。
受付 → 内容の確認 → 見積・条件の確認 → 申し込みの確定 → 対応 → 完了の確認 → 請求 → 入金の確認 → 終わり
2. 段階ごとに、担当・使う記録・次へ渡す合図を決める
段階|主担当|使う記録|次へ渡す合図
受付|〇〇|受付の一覧|連絡先と内容が書けたら
内容の確認|〇〇|受付の一覧|対応できると決めたら
見積・条件の確認/申し込みの確定|〇〇|見積書・申込書|相手が条件に同意し、申し込みを受けたら
対応|〇〇|作業の記録|作業が終わったら
完了の確認|〇〇|作業の記録|相手が完了を確かめたら
請求|〇〇|請求の一覧|請求書を出したら
入金の確認|〇〇|請求の一覧|入金を確かめたら
一つの段階には、進み具合に責任を持つ主担当を一人決めます。複数の人で作業や確認をする場合も、誰が主担当かを決めておくと、抜けが起きにくくなります。
渡すときは、次の担当への知らせ方(チャット・一覧の印など)と、受け取ったことの確かめ方、目安の期限も決めておきます。
3. 担当のいない段階、止まりやすい所に印を付ける
担当が書けない段階や、記録がない段階に印を付けます。そこが、始めてから止まりやすい所です。担当を決めるか、段階をまとめるかを決めます。
4. 例外のときの相談先を決める
こんなとき|相談先
対応できない依頼が来た|〇〇(責任者)
条件で折り合わない|〇〇
苦情・トラブル|〇〇(責任者)
担当が休んだ|〇〇(代わりの人)
5. 試しに回して、直す時期を決める
最初の数件は試しとして回し、詰まった所を書き留めます。1か月後など直す日を決め、流れを見直します。
見積から請求・入金までのつながりは、自社の見積書を早く作る——品目と単価の表を一つ持ち、選んで数量を入れる形にする、月末の請求漏れを、仕事一覧から確認するメモを作るが参考になります。
よくある失敗
- 主担当を決めず、どの段階も誰かがやると思っている
- 次の担当への知らせ方と受け取りの確かめ方を決めない
- 例外のときの相談先を決めずに始める
- 試しに回したあと、詰まった所を直さない
5. 完成例
以下は架空の例です。
【新しいサービスの流れ(試しの版)】
受付(架空A・受付の一覧)→ 連絡先と内容が書けたら
内容の確認(架空B)→ 対応できると決めたら
見積(架空B・見積書)→ 相手が同意したら
対応(架空C・作業の記録)→ 作業が終わったら
完了の確認(架空B)→ 相手が確かめたら
請求・入金の確認(架空A・請求の一覧)→ 入金を確かめたら終わり
印:「完了の確認」の記録がまだない → 作業の記録に「完了の確認日」の欄を足す
例外の相談先:責任者(架空D)
見直す日:最初の5件が終わったとき
6. 使うときの注意
業務によっては、契約・個人情報・安全などについて、法令や業界の決まりがあります。流れを決めるときに、必要な手続きや確かめることがないかを、責任者や専門家に確かめてください。
流れを決めたら、関わる人全員で同じものを見られる場所に置きます。
7. 今日できたこと
- 受付から完了までの流れを、順番に書き出せた。
- 段階ごとに、担当・使う記録・次へ渡す合図を決められた。
- 担当のいない段階や、止まりやすい所に気づけた。
- 例外の相談先と、見直す日を決められた。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:流れが見えると、皆が安心して自分の段階に集中できます。試しに回して、少しずつ育てていきましょう。
やさしいAI仕事術