人とのやりとりの相談事例

一日の支援記録を、正式様式・事実・要確認で整える

安全確保と正式記録を先にし、子ども・利用者の実情報をAIへ渡さず、空の様式と架空例で事実・支援・要確認を分ける方法

15分 ChatGPTスマホやPCの音声入力 安心ホッとした

こんな人へ
放課後等デイサービスなど福祉の現場で、毎日の支援記録に時間がかかっている人

今日の相談

記録を書く力が残ってない

夕方の事業所で、支援記録を前に疲れて手が止まっている主人公

一日の終わりにはもう言葉が出てこない…

3ステップ

この順番なら、迷わず進められます

  1. AIへお願い

    正式記録が先・空の様式と架空例で練習

    頼む
  2. AIの返事

    事実・支援・要確認に分ける・正式様式へ戻って人が確認

    受け取る
  3. できた!

    確認手順を作れた

    正式様式へ事実を記録・AI文型と混ぜずに確認

    仕上げる
人が最後に確かめること
  • 正式記録が先
  • 実情報の入力可否を確認
  • 事実と判断は職場で確認
また困ったらおいでと言うほー先輩

今日もお疲れさん。記録より、あなたの目がいちばんの宝や。

流れはつかめたやろ? ほな、このとおりにやってみよか。コピーして使える手順を下に置いといたで。

このとおりに、5分でやってみる コピーして使える手順・スマホでもできます

1. 今日の相談

「子どもたちを見送って、掃除して、さあ記録……となる頃には、もう文章を考える力が残ってないんです。メモは取ってあるんですけど、それを記録の文章にするのに毎日30分以上かかってしまって」

福祉の現場で働く方から、本当によく聞く相談です。日中は子どもたちに全力。活動の様子は走り書きでメモしてある。でも支援記録は「あとで誰が読んでも分かる文章」にしないといけない。疲れた頭で「客観的に、ですます調で、分かりやすく」を組み立てるのは、正直しんどい——。

一日のいちばん疲れた時間に、いちばん頭を使う仕事が残っている。ここをなんとかしたい、というのが今日の相談です。

2. 大丈夫です

ほー先輩:まず正式な記録に、見た事実を残そ。AIには空の様式だけ頼んで、実際の記録は職場の正本で書こな。

支援記録は、文章をきれいにする作業だけではありません。本人の状態、支援、家族との連絡、安全上の出来事等を、職場の正式様式と報告経路で正確に残す仕事です。

職場がAI環境を承認していても、支援記録、子ども・利用者、健康、家庭、行動、事故等の情報まで入力できるとは限りません。この種類の情報を、この目的で入力してよいかまで確認します。不明なら実際の記録をAIへ渡しません。

3. 今日使うAI・道具

今日使う道具は2つです。

  • 職場が承認したAI(利用する場合) … 実際の支援記録を入力せず、空の記録様式や仕事と無関係な架空例で文型を確かめるために使います。
  • スマホやPCの音声入力 … 手で打つ元気も残っていない日は、メモを見ながら話すだけで文字になります。なくても大丈夫です。使うときは、職場で承認された端末・入力機能だけ。名前などの個人情報は声に出さず、周りに聞かれない場所で使いましょう。

4. 実際にやってみる

順番にいきましょか。今日は「守るひと手間」が最初に入ります。

ステップ1:安全確保と正式記録を先にする

安全・健康・事故・服薬・送迎・家族連絡等は、文章整理より先に職場の対応・報告経路へつなぎます。観察した事実、時刻、支援、本人の反応、未確認事項を正式様式へ残します。AI用メモを正本にしません。

ステップ2:実際の支援記録をAI工程から外す

氏名をAさんへ変えても、学校、日時、担当、支援内容、珍しい出来事の組合せで本人が分かる場合があります。この手順では、支援記録、健康、家庭、子ども・利用者、日時・場所、行動、事故等の実情報をAIへ入力しません。

以下の指示文は、空の様式を作るためだけに使います。

ステップ3:空の支援記録様式だけを作る

実際の子ども・利用者・家族・健康・行動・事故・支援内容を入力せずに使える、 支援記録の空の様式を作ってください。 項目は「活動の様子」「本人の様子」「支援した内容」「未確認事項」とします。 出来事、理由、感情、評価、診断、支援を推測せず、人が記入していない欄は「要確認」と残せる形にしてください。 観察した事実と職員の判断を分けて書けるようにしてください。

返ってきた空の様式を、職場の正式な記録画面へ移します。観察した事実、支援、本人の反応、時刻、確認事項は元メモと正式記録を見ながら権限のある担当者が記入し、実情報をAIへ戻しません。

ステップ4:正式記録へ戻って人が確認する

AI出力を正式記録へ自動転記しません。権限のある担当者が、正式様式、元メモ、職場で承認された記録、その場にいた担当者へ戻り、採用する文を判断します。実名・正確な日時・場所・支援内容をAI画面上で書き戻しません。

ほー先輩:AIは言葉を整えるのは上手やけど、今日のその子の様子は知らん。「合ってるか」を見るあなたの目が、記録の品質そのものやで。

5. 完成例

架空メモで文型を練習すると、こんなふうに分けられます。実際の事業所・子ども・支援記録ではありません。

ビフォー(仕事と無関係な架空の練習例)

Aさん 宿題いやがる→10分休憩してからならOKやった
おやつのあと Bさんとブロック 途中とりあい
声かけで交代できた えらかった
帰りの会 手あげて発表できた

アフター(ChatGPTが整えた記録)

【活動の様子】
宿題の時間は取り組みたがらない様子がありましたが、10分の休憩のあとは
取り組むことができました。おやつの後はBさんとブロック遊びをして
過ごしました。

【本人の様子】
ブロック遊びの途中で取り合いになる場面がありましたが、声かけのあと、
交代して遊ぶことができました。帰りの会では手を挙げて発表できました。

【支援した内容】
・宿題の前に、10分の休憩をはさみました(要確認:休憩は誰が、どのように決めたか)
・ブロックの取り合いの場面で、声かけをしました(要確認:誰が、どのような声かけをしたか)

架空例でも、【支援した内容】の「要確認」を残す文型を練習できます。実務ではこの例へ実情報を戻さず、正式様式と元メモの側で担当職員が確認して記入します。

場面別の書き方の例(そのまま使えます)

[ ] の中を、自分がその場で見た事実に入れ替えてください。支援記録は評価を書く紙ではありません。見えたこと職員がしたことを分けるのが基本です。

① 活動に取り組めた日

【活動の様子】
[活動名]では、[どのように取り組んだか]。
[時間や回数など、数えられること]。

【本人の様子】
[表情・言葉・動き。見えたことだけ]。

【支援した内容】
・[職員がしたこと]([誰が])

② うまくいかない場面があった日

【活動の様子】
[活動名]の[どの場面]で、[何が起きたか]。

【本人の様子】
[そのときの様子。「嫌がった」ではなく「[具体的な行動]が見られた」]

【支援した内容】
・[職員がした対応]([誰が])
・[その後どうなったか]

【要確認】
[家庭での様子/前回の記録との違いなど、確認したいこと]

「嫌がった」「不安定だった」は評価です。「[具体的にどうしていたか]」に置き換えます。

③ できるようになったことがあった日

【活動の様子】
[これまで]は[どうだった]が、本日は[どうだったか]。

【本人の様子】
[できたときの様子]

【支援した内容】
・[どんな手立てをしたか]([誰が])

【今後】
[同じ手立てを続けるか/次に何を試すか。決まっていなければ「要確認」]

④ ケガ・体調の変化があった日

【確認した時刻】[時刻]
【場面】[どこで・何をしていたとき]
【確認できた状態】[見えたこと。原因の推測は書かない]
【対応】[時刻]に[誰が][何をしたか]
【保護者への連絡】[時刻]に[誰が][どの方法で]/[未連絡なら「要確認」]
【記録】[事故報告書の要否は職場の手順で確認]

ケガや体調の変化は、支援記録の書き方より先に職場の事故対応手順に従います。記録は後から整えられますが、対応と連絡は待てません。

⑤ 特に変わったことがない日

【活動の様子】
[活動名]に参加。[普段どおりの様子を1〜2行]

【本人の様子】
[見えたこと]

【支援した内容】
・[通常の関わり]

「特になし」とだけ書かない。穏やかに過ごせた事実も、支援の成果です。

⑥ 他の子との関わりがあった場面

【活動の様子】
[活動名]で、他のお子さんと[どんな関わりがあったか]。

【本人の様子】
[本人の様子だけを書く]

【支援した内容】
・[職員の関わり]([誰が])

他のお子さんの名前・特徴は書きません。その記録は保護者が読みます。

支援記録で気をつけたいこと

  • 評価の言葉(「がんばっていた」「落ち着かない」「問題行動」)— 見えた行動に置き換えます
  • 他のお子さんの情報— 名前も、特徴も書きません。個人情報です
  • 原因の推測(「家庭で何かあったのか」)— 記録に書くことではありません
  • 職員の感想だけ— 「かわいかった」ではなく、何が起きたかを書きます
  • 誰がしたか書かない— 支援した職員が分からないと、あとで確認できません
  • 後日まとめて書く— 記憶は薄れます。その日のうちに、走り書きでも残します
  • AIへ実際の記録を渡す— 子どもの氏名・状態・家庭の事情は、承認された環境の外へ出しません

保護者へ渡す連絡帳の書き方は、連絡帳の所見の書き方と例文にまとめています。

6. 記録にする前後の確認

支援記録は、評価より先に観察した事実を置きます。AIには表現の整理だけを頼み、本人の気持ち・理由・診断・成長を推測して足さないよう明記してください。分からない所は「要確認」と残します。

名前を消しても、学校、日時、場所、担当、支援内容、珍しい出来事の組合せで本人が分かる場合があります。個人情報保護委員会は、生成AIへ個人情報を入力する際、利用目的の範囲、サービス提供者による取扱い、利用規約・プライバシーポリシー等を確認するよう注意喚起しています。氏名置換だけで入力可と判断しません。

7. 今日できたこと

今日できたことを、言葉にしておきますね。

  • 支援記録の下書きを、事実確認できる形に整理した。
  • 実際の支援記録をAI工程から外し、空の様式だけを使えた。
  • 「活動の様子・本人の様子・支援した内容」に分ける頼み方が身についた。

AIを使うかどうかにかかわらず、事実・支援・要確認を分ける型は正式記録に使えます。

8. ほー先輩の一言

ほー先輩:一日よう働いたな。記録の文章まで頑張らんでええねん。今日その子を見てたんは、AIやなくてあなたや。それがいちばんの仕事や。早う帰って、ゆっくり休みや。

この型を保存する支援記録の整えテンプレ・コピーして使えます

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