文章の相談事例

顛末書は、評価を混ぜず、起きたことの順番だけで書く

始末書との違いを押さえ、発生から収束までを時系列の事実で並べ、判断が要る点だけを分けて残す方法

20分 ChatGPT 安心できた

こんな人へ
顛末書の提出を求められ、始末書との違いも含めて分からない人

今日の相談

始末書との違いが分からない

顛末書の様式を前に、何を書くべきか迷っている人

顛末書と言われた謝ればいいのか迷う

AIへお願い

記録を見ながら出来事を時系列に並べている人

発生から収束まで時刻順に並べる事実と推測を分ける

AIの返事

時系列と未確認事項が整理された架空の顛末書

経過がそのまま読める判断が要る点が残る

ポイント

今日のポイント

できた!

経過を渡せた

顛末書を上長に提出して内容を説明している人

読む人が次を判断できる確認待ちも明示できた

また困ったらおいでと言うほー先輩

分からんことを分かったように書くのがいちばんあかん。未確認は未確認でええ。

絵で流れはつかめたやろ? ほな、このとおりにやってみよか。コピーして使える手順を下に置いといたで。

このとおりに、5分でやってみる コピーして使える手順・スマホでもできます

1. 今日の相談

「トラブルがあって、上司に『顛末書を出して』と言われました。始末書なら謝る紙だと分かるのですが、顛末書は何が違うんでしょうか。謝罪は入れるべきなのか、どこまで詳しく書けばいいのか、まったく見当がつきません」

顛末書でつまずくのは、始末書と同じつもりで書こうとするときです。

顛末書は、お詫びを述べる紙ではありません。起きたことの経過を、あとから読む人が追える形で残す紙です。だから主役は、気持ちではなく順番です。

今日は、時系列を作って、事実と推測を分ける手順を作ります。

2. 大丈夫です

ほー先輩:顛末書は「何時に何があったか」を並べるだけや。上手に書こうとせんでええ。順番が合うてたら、それでちゃんと役に立つ。

一般的には、次のように整理されます。職場ごとに運用が違うので、様式があればそちらが優先です。

  • 顛末書……発生から収束までの経過を、事実として報告する
  • 始末書……そこにお詫びと再発防止を加え、責任を明らかにする

顛末書は、あとで同じことが起きたときに、誰かが読み返すための記録でもあります。数か月後に読む人が、前提を知らなくても追える。そこを目指せば十分です。

謝罪を入れてはいけない、ということではありません。ただ、謝罪で事実が薄まらないようにします。

3. 今日使うAI・道具

使うのはChatGPTと、時刻の分かる記録です。

AIには、実際の出来事、社名、氏名、金額、システム名を渡しません。空の様式を作るところまでに使います。

集める記録は、こういうものです。

  • メール・チャットの送受信時刻
  • 作業ログ、更新履歴、エラーの記録
  • 電話の発着信の記録、対応メモ
  • 関係者へ確認した内容と、その日時

時刻が取れる記録から先に集めるのが近道です。記憶は最後に、記録の隙間を埋めるためだけに使います。

4. 実際にやってみる

1. 発生から収束まで、時刻で並べる

評価や理由を入れず、起きたことだけを置きます。

・8月3日 10:15 定期処理が完了しない状態を確認
・8月3日 10:22 担当者へ連絡
・8月3日 10:40 手動での処理に切り替え
・8月3日 12:05 当日分の処理が完了
・8月4日 09:00 再発していないことを確認

2. 「事実」「推測」「未確認」に色分けする

一度並べたら、各行がどれに当たるかを見ます。

  • 事実……記録で確かめられる
  • 推測……たぶんそうだが、確かめていない
  • 未確認……調べれば分かるが、まだ調べていない

推測を事実の顔で書かないことが、顛末書でいちばん大事なところです。「〜と思われる」「〜の可能性がある」と、そのまま書きます。

3. 影響の範囲を、分かっている分だけ書く

「大きな影響はなかった」と評価で書かず、確かめた範囲を書きます。

影響:当日の処理3件が最大2時間遅延。
   外部への納品期限には影響なし(8月3日13:00に取引先へ確認済み)
   他システムへの波及は未確認

4. 原因が分からなくても、そのまま出す

顛末書は、原因が特定できてから書くものとは限りません。分かっている経過を先に渡すほうが、判断が早くなります。

原因:現時点で特定できていません。
   ログの該当時間帯を確認しましたが、エラーは記録されていません。
   8月8日までに、◯◯の観点で追加調査します。

5. AIへ空の様式を頼む

実際の出来事を入力せずに使える、顛末書の空の様式を作ってください。
項目は「発生日時」「発見の経緯」「経過(時系列)」「影響範囲」
「原因」「現在の状況」「今後の予定」とします。
日付、時刻、部署名、原因、影響、対応内容は書き込まず、空欄にしてください。
事実・推測・未確認を書き分けられる注記も付けてください。

6. 職場の様式へ移し、記録を見ながら記入する

書き終えたら、時刻が記録と合っているかだけ、もう一度見ます。

5. 完成例

以下は架空の例です。実在の会社・システムとは関係ありません。

顛末書

【発生日時】2026年8月3日 10時15分頃
【発見の経緯】担当者が定期処理の完了通知が届いていないことに気づき確認

【経過】
 10:15 定期処理が完了していない状態を確認
 10:22 システム担当へ連絡
 10:40 手動処理へ切り替え、当日分の処理を開始
 12:05 当日分の処理がすべて完了したことを確認
 13:00 取引先へ連絡し、納品期限に影響がないことを確認
 8月4日 09:00 同時刻の処理が正常終了していることを確認

【影響範囲】
 当日の処理3件が最大2時間遅延。
 外部への納品期限には影響なし(8月3日13時に取引先へ確認済み)。
 他システムへの波及は未確認。

【原因】
 現時点で特定できていません。
 該当時間帯のログを確認しましたが、エラーは記録されていません。
 処理の同時実行が関係している可能性がありますが、未検証です。

【現在の状況】
 8月4日以降、同事象は発生していません。手動での確認を継続中です。

【今後の予定】
 8月12日までに、同時実行の条件で再現を試みます。
 結果を踏まえ、再発防止策をあらためてご報告いたします。

謝罪の言葉がなくても、報告として成り立ちます。求められている場合は、冒頭か末尾に短く添えます。

場面別の書き方の例(そのまま使えます)

[ ] の中は、記録で確かめた内容を入れてください。

① 時系列の一行

 [時刻] [誰が][何をした/何が起きた]

主語を省かないでください。あとから読む人は、誰の動きか分かりません。

② 事実として書くとき

[日時]に[事象]が発生しました([確認した記録名]で確認)。

③ 推測として書くとき

[要因]が関係している可能性がありますが、[未検証である旨]です。

④ 未確認を残すとき

[項目]については、現時点で確認できていません。
[いつ]までに[方法]で確認します。

⑤ 影響を書くとき

【影響範囲】
 [確認できた影響]([確認方法・確認日時])
 [まだ確認できていない範囲]は未確認

「影響は軽微でした」と評価で締めないでください。範囲と確認方法を書きます。

⑥ 収束を書くとき

【現在の状況】
 [いつ]以降、[事象]は発生していません。
 [監視・確認を続けているか]

⑦ 短く済ませてよい軽微な事案

[日時]、[事象]が発生しました。
[時刻]に[対応]を行い、[時刻]に復旧を確認しています。
影響は[範囲]です。原因は[特定済み/調査中]です。

すべての事案に長文が要るわけではありません。軽微なものは、この形で十分なことがあります。

顛末書で気をつけたいこと

  • 評価を混ぜる— 「大きな問題ではなかった」は読む人が判断することです
  • 推測を断定で書く— 後で覆ると、報告全体の信頼が落ちます
  • 原因が出るまで出さない— 経過だけでも先に渡すほうが、判断が早くなります
  • 主語を省く— 数か月後に読む人には、誰の動きか分かりません
  • 時刻を丸める— 「午前中」より「10時15分頃」のほうが、あとで突き合わせられます
  • 謝罪で埋める— 顛末書に求められているのは経過です
  • 関係者への評価を書く— 誰が何をしたかは事実として書き、良し悪しは書きません

お詫びと再発防止まで求められている場合は、始末書の書き方と例文のほうが目的に合います。

6. 使うときの注意

顛末書の様式・提出先・扱いは職場によって異なります。この記事の内容を、自分の職場のルールとして扱わないでください。社内規程や上長の指示を確認します。

事故、労災、個人情報の漏えい、食品や医療に関わる事案など、外部への届出が定められている場合があります。社内の担当部署や所管の窓口を必ず確認してください。顛末書を書くことと、届出は別の手続きです。

実際の出来事、氏名、社名、システム名、金額を一般向けAIへ入力しません。空の様式までで区切ります。

7. 今日できたこと

  • 顛末書と始末書の違いを、目的の違いとして押さえられた。
  • 記録から時系列を作り、主語と時刻を残せた。
  • 事実・推測・未確認を書き分けられた。
  • 原因が未特定でも、報告として出せる形にできた。

8. ほー先輩の一言

ほー先輩:顛末書はな、書いた人を守る紙でもあるんや。何時に何をしたか残しといたら、後から「対応が遅い」て言われても、記録で答えられる。せやから、うまく書こうとせんでええ。順番どおり、正直に。分からんことは分からんまま置いといたらええ。それがいちばん強い報告や。

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