1. 今日の相談
「納品が遅れた件で、取引先から理由書を出すよう言われました。社内でも同じものを提出します。何をどこまで書けばよいのか分からず、書けば書くほど言い訳のように見えて手が止まっています」
理由書が言い訳に見えるのは、事実と理由と弁明が混ざるからです。分けて書けば、読む側は「何が起きて、なぜで、どう対応し、今後どうするか」を順に確認できます。
もう一つ大切なのは、提出先が求めた範囲だけを書くことです。「〇〇の件について」と言われたなら、その件だけです。関係のない経緯まで書くと、焦点がぼやけます。
2. 大丈夫です
ほー先輩:理由書は、あなたを責める紙やない。事実を並べて、次を決めるための紙や。四つに分けて書いたら、自然と言い訳やなくなるで。
理由の欄には、確認できたことだけを書きます。「おそらく〇〇だと思います」は理由ではありません。確認できていなければ「原因は確認中」と書きます。
対応と今後の欄も同じです。すでに行った対応と、決まった再発防止だけを書きます。「今後は気をつけます」は対応ではないので、具体的に決まっていなければ「〇〇を検討中」と書きます。
始末書や顛末書を求められている場合は、書類の性質が違います。始末書は、職場の指示を確かめ、事実・対応・再発防止で書くと顛末書をAIで書く前に、事実・推測・未確認を分けるを先に見てください。
3. 今日使うAI・道具
使うのはChatGPTと、提出先からの依頼内容(何について、いつまでに、どの様式で)です。
ChatGPTには、架空の練習例から四つの欄の空欄の型だけを作らせます。実際の案件名、取引先名、関係者の名前、金額、社内のやり取りは入力しません。中身は自分で、確認できた事実だけを書きます。
4. 実際にやってみる
1. 求められた範囲を確かめる
何の件について、誰宛てに、いつまでに、指定の様式があるか。依頼のメールや口頭の指示を見返し、分からなければ提出先に聞きます。
2. 事実を時系列で書き出す
日付と出来事だけを並べます。「〇日に〇〇を発注」「〇日に納期の連絡が無いことに気づいた」のように、評価や感想を入れません。
3. 理由を、確認できた範囲で書く
事実の中から、遅れや誤りにつながった直接の理由を一つか二つ書きます。確認できていなければ「確認中」とし、推測を理由として書きません。
4. 固定の練習例で空欄の型を作る
実在の企業や人物とは無関係な「町内読書会の配布資料が予定日に届かなかった」という固定の練習例だけを使い、
理由書の空欄の型を作ってください。
順番は「件名(何の件か)」「発生した事実(日付と出来事)」「理由(確認できたもの)」「行った対応」「今後の対応(決まっているもの)」「提出日と提出者」です。
理由の欄には、確認できていないことを「確認中」と書ける形にしてください。
案件名、会社名、氏名、金額、日付は書かず、すべて空欄にしてください。
弁明や謝罪の長い文は入れず、各欄は短い箇条書きにしてください。
5. 対応と今後を、決まったことだけ書く
行った対応は日付付きで、今後の対応は決定済みのものだけを書きます。決まっていなければ「〇〇について〇日までに決める」と、決める期限を書きます。
5. 完成例
以下は架空例です。
理由書
件名:[案件名]の納品遅延について
1. 発生した事実
・[日付] [品名]を[数量]発注。納期は[日付]。
・[日付] 納期当日に納品がなく、発注先へ確認。
・[日付] 発注先から、出荷手配の漏れとの回答。
・[日付] 納品完了。予定より[日数]日遅れ。
2. 理由
・発注先での出荷手配の漏れ(発注先からの回答による)。
・当方で納期前日の確認を行っていなかった。
3. 行った対応
・[日付] 関係先へ遅延と新しい納品予定を連絡。
・[日付] 代替の手配を検討し、不要と判断。
4. 今後の対応
・納期の三営業日前に、発注先へ出荷予定を確認する手順を追加([日付]から実施)。
・確認の担当と記録先を[日付]までに決める。
提出日:[日付]
提出者:[部署][氏名]
理由の欄には、発注先の回答と自分側の確認漏れの二つだけを書き、推測は入れていません。今後の対応には、実施日か決める期限が付いています。
6. 使うときの注意
理由書は、社内の懲戒や取引先との契約に関わる書類になることがあります。提出前に上司へ内容を確認し、指定の様式や提出経路があればそれに従います。
他の人の落ち度を書くときは、確認できた事実の範囲にとどめ、評価や推測を書きません。名前を出すかどうかも、提出先の求めに合わせます。
謝罪が必要な相手には、理由書とは別にお詫びの連絡をします。理由書の中で長く謝ると、事実の部分が読みにくくなります。お詫びの一文はお詫びの一文を、事実と承認済み対応から書くを使ってください。
7. 今日できたこと
- 事実・理由・対応・今後の四つに分けられた。
- 推測を「確認中」と書き分けられた。
- 求められた範囲だけで書けた。
- 案件名や関係者をAIへ渡さずに済んだ。
8. ほー先輩の一言
ほー先輩:理由書がうまく書けた人は、言い訳がうまい人やない。事実と推測を分けられた人や。それは仕事の力やで。
やさしいAI仕事術